食物連鎖の頂点に立つトラの、その獰猛でゆったりとした気高さと、むっちりとした足、おなかから背中にかけての、白からはちみつ色の美しいグラデーション。そしてそこをくっきりと横切るエキゾチックなしましま。怖くて本当にはできないけれど、生命力あふれるその体に頬を寄せてみたい。力強く脈打つのを感じられるでしょうか。

密生した白い毛のイメージをテキスタイルにしたくて、織物にチャレンジ。シルクをベースに、ウールやラミー、紙糸まで、多彩な素材をジャカードで織りあげ、浮き糸をハンドカット。仕上げに、丁寧な職人の手作業でシルクをしなやかにする加工「半練り」を施すと、カットされたウールがふわっとほどけ、えもゆわれぬリッチな風合いに。